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「何人もいる女性の中から、自分が選ばれているという優越感を感じた。手っ取り早くカネを稼ぐために立ちんぼをするようになった」

　逮捕された立ちんぼの一人、自称会社員の女（26）は、警察の調べに対し、こう供述しているという。

　大阪メトロ「東梅田駅」（大阪市北区）近くの通称「アメリカン通り」と呼ばれる路上で、売春相手の客待ちをしたとして、大阪府警保安課は8月29日、21～28歳の無職と会社員の女3人を売春防止法違反の疑いで逮捕した。

　3人は7月下旬から8月中旬までの間、北区太融寺のラブホテル街に立ち、声をかけてきた男性とその場で料金交渉を行い、近くのラブホで本番行為をした疑いが持たれている。

　現場は大阪・梅田駅から徒歩10分ほど。かつて立ちんぼスポットだった地下街の「泉の広場」から、階段を上がってスグのところ。最近、ネット上で「売春スポット」として、盛んに取り上げられている。車1台しか通れない狭い路地に、肌を露出した若い女性が等間隔で立ち、男性客から声を掛けられるのをじっと待っている。その間にも交渉がまとまった「即席カップル」が、次々とラブホテルに吸い込まれていく。

■背景にある激しい「生存競争」

「昨年末ぐらいからかな。太融寺あたりの立ちんぼが一気に増えた。多い時やったら、20人以上おるわ。風俗店に所属してないから自由に客を取れるし、ラクなんやろな。今の時代、SNSでどないでもなるからな。現役の風俗嬢もおれば、地方から売春するために出てきたド素人もおる。ホスト代を稼ぐために始めたという子が多いが、中には整形の費用を稼ぎたいという理由で体を売る子もおる。自分から声を掛けたら客引き行為でパクられるから、ただひたすら“ナンパ”されるのを待ってるんや。周りにはホテヘルもぎょうさんあるし、客から直接、品定めされるわけやから競争は激しいはずやで。誰にも声を掛けられず、所在なさげに立ってる子もおるぐらいやから」（風俗ライター）

　相場は1万5000円ほどで、ゴムなしは2万円。中出しはプラスアルファでラブホ代は男性持ちというのが、このエリアの“縛り”だ。

「『ちょっとまけてくれへんか』と値段交渉する男もおるわ。1日の1人当たりの売り上げは、3万～10万円ほど。午前11時から、翌日の午前3時まで同じところに立って、何人も客を取る立ちんぼもおったわ。たいがい“1本”じゃ終わらへんからな。1人40分で1日2～3人か、多い女やと6～7人いう感じかな。それを毎日やからな。ようそれで体が持ついうか、ホンマ感心するわ」（捜査事情通）

　大勢の客がいるからこそ、選ばれたい立ちんぼの心理も成り立つわけだ。


9/2(土) 9:06配信　　　日刊ゲンダイDIGITAL
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